ラージDASD(3390-9型)の空きスペース管理

【この記事は投稿者の備忘録】

シリンダー数が4370cyl(x1112)以上になると総トラック数が65535(xFFFF)を超えてしまう。このため、2バイトのトラック・アドレス(RTA:Relative Track Address)では、ボリューム内の位置(先頭からの相対トラック番号)を表現できなくなる。10017cylの容量を持つIBM 3390-9型、日立6588-9型がこれに当たる。

MVS:DSCB7が使われる

従来のDSCB5に代わり、トラック・アドレス(RTA)を4バイトに拡張したDSCB7が使われる。ただし、INDEX VTOC(索引付きVTOC)ではVTOC索引データセットで管理されるため、DSCB7は作成されず従来どおりダミーのDSCB5が作成される。ボリューム内の空きスペース位置と大きさを求めるプログラムは、CVAFDSMマクロを使うことでINDEX VTOCか否かに関わらず同じプログラミング・インターフェースで処理することができる。DSCB7は、DFSMSdfp Advanced ServicesではなくDiagnosisに記載されている。IECSDSL1にも追加されていない。

VOS3:拡張されたDSCB5がOBTAIN XSEEKでシミュレートされる

実際のスペース管理は、LVTOC(論理VTOC)データセットで行われます。6588-9型ディスクは、LVTOCが必須です。VTOCをアクセスするプログラムのために、相対トラック番号が3バイトに拡張されたDSCB5を返すOBTAIN XSEEKマクロが提供されています。従来のDSCB5と形式が異なりますが、同様の形式でボリューム内の空きスペース位置と大きさを求めることができます。

Device Size = 10,017cyl + 3cyl(Alternate)、MVSでOS VTOCにするとスペース管理はDSCB5でなくDSCB7となり、DSCB4のVTOC IndicatorがxA0となる。このVolumeを、VOS3と共用してもVOS3からではVTOCエラーとなりアロケーションできない。

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